日本歴史地名大系 「佐谷観音堂」の解説 佐谷観音堂さたにかんのんどう 福岡県:糟屋郡須恵町佐谷村佐谷観音堂[現在地名]須恵町佐谷若杉(わかすぎ)山南西麓の字観音谷(かんのんだに)にある。観音谷は山岳宗教の霊地で、江戸時代には宝満(ほうまん)山から三郡(さんぐん)山を経て若杉山へと至る峰入りのルートにあたった。明治四三年(一九一〇)に観音谷で発見された経筒(青銅製二・陶製三)には宋人の名と天治三年(一一二六)の銘がある(いずれも東京国立博物館蔵)。観音堂脇にある正中二年(一三二五)銘梵字板碑(県指定文化財)によれば、正和三年(一三一四)筥崎宮で法華経一万部を読み始め、若杉山上(じよう)宮(現太祖神社)で数千部を積み、一一年をかけて左谷山賢聖(けんしよう)院(現建正寺)で読み終えたという。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by