何はの事(読み)ナニハノコト

デジタル大辞泉 「何はの事」の意味・読み・例文・類語

なにはのこと

どんな事。何事
「―を、さる住まひにて思ひ残し言ひ残すらむ」〈かげろふ・下〉
あれやこれやの事。万事
「いにしへに―も変らねど涙のかかるたびはなかりき」〈後拾遺・哀傷〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「何はの事」の意味・読み・例文・類語

なに【何】 は の事(こと)

  1. ( 「なには」に地名難波(なにわ)」をかけていうことが多い )
  2. 事物・事態の不明・不定なさま。どんなこと。どんなふうなこと。
    1. [初出の実例]「なにはのことをさるすまひにて思ひのこし言ひのこすらんとぞ」(出典:蜻蛉日記(974頃)下)
  3. 雑多な事物・事態をさす。諸事万端。万事。
    1. [初出の実例]「かずならでなにはのこともかひなきになどみをつくしおもひそめけむ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)澪標)

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