( 1 )[ 一 ]①の挙例のように「万葉集」に遠江国の澪標が見えるが、平安和歌では難波の澪標が多く詠まれる。
( 2 )[ 三 ][ 一 ]の「源氏物語」の巻名「澪標」は、元良親王の有名な歌「わびぬれば今はたおなじ難波なる身をつくしても逢はんとぞ思ふ」〔後撰‐恋五〕を読者に予め暗示して、六条御息所や朧月夜内侍や藤壺に対する光源氏の「身を尽くす」恋の展開を期待させつつ読みすすませる効果をもつ。
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…澪は湖沼底の一般に湖流の強い所にも生ずる。なお澪の所在を示す航路標識を〈澪標(みおつくし)〉といい,〈身を尽くし〉にかけて万葉以来歌語に用いられた。【佐藤 任弘】。…
…《草筏》は《筏》(1954‐56),《花筏》(1957‐58)とともに,近江商人藤村家の数代にわたる興亡と血の問題とを描く長編三部作をなす。晩年の《澪標(みおつくし)》(1960)は力作で,私小説の極致とよんでよいものがある。【関口 安義】。…
…しかし,量的には吉原細見が抜群であり,ことに竪本以後は蜀山人,山東京伝ら著名文人が序文を執筆したことで,吉原細見をいっそう有名にした。《一目千軒》(京都島原),《澪標(みおつくし)》(大阪新町)などの花街案内書に細見風の記事があるが,改版数で吉原細見に及ばない。また,細見は浮世草子(《傾城色三味線》など),洒落(しやれ)本(《両巴巵言(りようはしげん)》など)などの江戸文学との関係も深い。…
※「澪標」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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