日本大百科全書(ニッポニカ) 「保険総合口座」の意味・わかりやすい解説
保険総合口座
ほけんそうごうこうざ
死亡保障、医療、年金など複数の保険商品を顧客ごとに一つの口座で一元管理する保険版の総合口座。顧客が加入している全契約の保険金額や保険料を合計して取引額を算出し、各種の保険に新たに加入した場合、合計の取引量が多いほど割引率が高くなる。確定拠出年金の導入に伴って、投資信託なども総合口座に組み込まれることになる。生命保険会社にとっては、複数の保険契約を口座という形で一括管理できるため、顧客の囲い込みを進められる利点がある。また顧客にとっては、自分がどのような保険にいくら入っているのかが把握しやすくなり、住所変更などの手続きも1回で済む。顧客管理のためのシステム投資などに膨大なコストがかかるが、日本生命保険が1999年(平成11)4月から取扱いを開始した。
[矢野 武]