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確定拠出年金 かくていきょしゅつねんきん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

確定拠出年金
かくていきょしゅつねんきん

企業年金の一種。毎月の保険料負担額を従業員が決め,みずから選択した基金に運用を任せ,運用実績に応じた給付を受ける。アメリカでは確定拠出型の一種である 401kプランが急速に普及している。これは従業員,企業双方に税制上の優遇を定めた国内歳入法 401条 (k) 項に基づいて名づけられたもので,従業員は所得税課税前の所得から拠出金を積み立てることができ,拠出分は所得控除される。従業員の拠出額と同額を上限に,企業からの拠出金が上乗せされて運用され,企業は拠出金を税法上損金として算入できる。企業が用意する複数の運用プランのなかから従業員が選択し,運用しだいでは将来の給付額を増やすことができる。反面,運用リスクは従業員自身が負うことになるが,転職や退職に伴う移管も可能なため人気を集めている。日本では,将来の給付額を確定した確定給付年金が採用されてきたが,2001年確定拠出年金法 (平成 13年法律 88号) が成立し,企業が単独で拠出し運用する企業型年金と個人のみが拠出し運用する個人型年金が制度化された。

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知恵蔵の解説

確定拠出年金

企業年金の1つ。企業や個人が一定の掛け金を負担し、退職後に年金として受け取る。確定拠出とは掛け金が確定しているという意味。確定拠出年金は、加入者自身が自己責任で運用方法を選び、その実績次第で年金の額が決まる。運用がうまくいけば多額の年金を受け取るが、失敗すると損失を穴埋めする仕組みはない。転職しても転職先の企業で続けられる。2001年10月から始まり、米国の確定拠出年金(401k=税法401条k項にあるため)にちなんで日本版401kともいう。企業が従業員のために毎月、一定の掛け金を払う「企業型」と、この制度を導入しない企業の従業員や自営業者が自分で掛け金を払い込む「個人型」の2種類がある。掛け金は所得控除の対象だが、上限がある。

(梶本章 朝日新聞記者 / 2007年)

確定拠出年金

拠出金とその運用結果に応じて、給付額が事後的に決定される年金制度。2001年10月から日本にも導入されており、制度のモデルである米国の401(k)プランにちなみ、日本版401(k)とも呼ばれる。企業にとっては、柔軟な年金プランを設定できる、年金資産の積み立て不足が発生する心配がない、などのメリットがある。従業員にとっては、転職の際も口座ごと持ち運ぶことができる、自分で運用指図ができる、などの利点がある。確定拠出年金には、企業型年金と個人型年金とがある。前者は厚生年金保険等の被保険者(60歳未満)である企業の従業員を対象とし、事業主のみが拠出を行える。後者は自営業者等を対象とし、加入者のみが拠出を行える。企業型年金を実施していない企業の従業員は、個人型年金への加入資格を有する。06年6月末現在で企業型年金の加入者数は約197万人、個人型の加入者数は約6.9万人。税法上、事業主拠出金には損金算入が認められ、加入者拠出金には所得控除が認められる。

(吉川満 (株)大和総研常務理事 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

朝日新聞掲載「キーワード」の解説

確定拠出年金

2001年に導入された。企業や個人が掛け金を拠出し、従業員らが選ぶ運用商品の成績次第で将来の給付額が変わる。事業主が掛け金を出し、その企業の従業員を対象とする「企業型」と、自営業者や企業年金がないサラリーマンが自分で設定した掛け金を出す「個人型」がある。掛け金分は非課税で、限度額がある。モデルとなった米国の「401k」から「日本版401k」とも呼ばれた。

(2014-09-17 朝日新聞 朝刊 5総合)

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デジタル大辞泉の解説

かくていきょしゅつ‐ねんきん【確定拠出年金】

平成13年(2001)に施行された確定拠出年金法に基づいて設けられた私的年金制度の一。確定した掛け金を拠出して、それを資金にした運用収益と掛け金とが給付されるもので、企業型と個人型とがある。企業型は労使合意のもとで企業が従業員を加入させ、掛け金を企業が拠出するもの。個人型は加入者本人が掛け金を拠出するもので、国民年金基金連合会が主体となって運営している。資金の運用は加入者本人が運用指図を行い、企業型の場合、事業主は従業員に対して投資教育を行う義務がある。老齢給付金、本人死亡によって遺族が受け取る死亡一時金、障害給付金、本人が脱退したときの脱退一時金などが給付される。米国の制度になぞらえ「日本版401k」といわれる。DC(defined contribution plan)。→企業年金連合会確定給付型企業年金401k
[補説]個人型確定拠出年金の加入者は自営業者などに限られていたが、平成29年(2017)1月から、企業年金実施企業の従業員、公務員、第3号被保険者(専業主婦・主夫)を含め、すべての人が加入できる。

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人材マネジメント用語集の解説

確定拠出年金

・DC(defined contribution plan)
・確定拠出年金法によって定められる私的年金制度。
・従業員などが自身のために掛金を拠出して、将来、年金などで受け取る仕組み。税制優遇措置や従業員のために事業主が掛金を拠出できる等のメリットがある一方、加入者(従業員)が自己責任のもとに年金資産を運用する義務を負う。したがって、運用実績次第で受け取る金額が変わるところにあり、アメリカの類似の年金制度にかけて日本版401(k)とも呼ばれている。
・確定給付年金と比較した場合、企業にとっての、年金運用損等の後発債務の不発生、費用化による安定等のメリットがある。

出典 (株)アクティブアンドカンパニー人材マネジメント用語集について 情報

投資信託の用語集の解説

確定拠出年金


運用方法を自ら選択し、その運用実績に応じて給付額が変動する年金のこと。2001年(平成13年)10月から施行された確定拠出年金法に基づく年金で、積立金の運用方法を提示された商品の中から加入者自ら選択し、その運用実績に応じて給付額が変動する。企業がこの制度を導入するものを「企業型」といい、企業型に参加できるのはその企業に勤めている勤労者だけである。個人が任意に加入する「個人型」といい、個人型に参加できるのは自営業者等(国民年金の第1号被保険者)で国民年金保険料を全額支払っている人、勤務先が企業型を導入していないサラリーマンである。
企業型に参加していた場合、転職・退職時には基本的に引き出すことができず、60歳まで運用を続けることになる。
なお、公務員(国民年金の第2号被保険者)や専業主婦(国民年金の第3号被保険者)はいずれの確定拠出年金にも加入することはできない。

出典 (社)投資信託協会投資信託の用語集について 情報

大辞林 第三版の解説

かくていきょしゅつねんきん【確定拠出年金】

あらかじめ年金支給額を決めるのではなく、拠出する保険料を定め、その運用実績により支給される年金額が決定する仕組みの年金。2001年(平成13)確定拠出年金法が制定され、企業年金に導入された。日本版四〇一 k 。 DC 年金。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

確定拠出年金
かくていきょしゅつねんきん

拠出された掛金が個人ごとに明確に分離され、掛金とその運用収益との合計額をもとに給付額が決定される年金。従来型の確定給付年金(厚生年金基金や税制適格退職年金)は、中小零細企業や自営業者に十分普及していなかったこと、転職時の年金資産の移管が不十分であったこと、さらに2000年(平成12)4月から退職給付にかかる新会計基準が導入され、積立不足をバランスシートに負債として計上することとされたことなどを背景として、2001年の確定拠出年金法により創設された。アメリカの内国歳入法401条k項に基づく制度を参考にしたことから「日本版401k」とよばれることもある。確定給付年金と比べると、加入者自身が運用の方法を決めることができるというメリットがある一方、投資リスクを加入者自身が負うというデメリットがある。
 確定拠出年金には、事業主が従業員を対象として実施する「企業型」と、国民年金基金連合会が自営業者のほか、国民年金の第3号被保険者、企業の従業員(企業型確定拠出年金加入者については規約に定めた場合に限る)、公務員等共済加入者を対象として実施する「個人型」がある(第3号被保険者や公務員等共済加入者の加入は2017年1月から)。企業型の掛金は、原則として事業主が負担するが、加入者である従業員も一定の範囲内で事業主の掛金に上乗せ拠出ができる(これを「マッチング拠出」という)。一方、個人型の掛金は、加入者本人が負担するが、中小企業(従業員100人以下)に限り、個人型に加入する従業員の拠出に追加して事業主が拠出することができる「個人型確定拠出年金への小規模事業主掛金納付制度」がある(2017年1月から実施)。
 掛金には一定の拠出限度額が定められている。拠出された掛金の運用の指図は、加入者が行うが、企業型の場合は運営管理機関や事業主が指定するリスク・リターン特性の異なる三つ以上の運用商品(株式や債券など)のなかから加入者が選択して行う。離転職した場合には年金資産を他の確定拠出年金や確定給付年金に移管することができる。なお、加入者のうち、掛金を行わず、過去に積み立てた資産の運用のみを行う者を「運用指図者」という。
 給付には、老齢給付金のほか、障害給付金、死亡一時金、脱退一時金がある。税制上の扱いは、事業主拠出分は全額が損金算入、加入者拠出分は全額が所得控除(小規模企業共済等掛金控除)とされ、積立金には特別法人税が課せられ(ただし、2017年3月末までは凍結され非課税)、年金は公的年金等控除、一時金は退職所得控除が適用される。[山崎泰彦]
『日本年金数理人会編『企業年金マネジメント・ハンドブック――新企業年金法の重要テーマ解説』(2003・東洋経済新報社) ▽森戸英幸著『企業年金の法と政策』(2003・有斐閣) ▽坪野剛司編『総解説 新企業年金――制度選択と移行の実際』第2版(2005・日本経済新聞社) ▽日本生命保険企業保険数理室編『年金制度設計ハンドブック――実務者のための確定拠出年金・キャッシュバランスプラン設計の手引き』(2005・東洋経済新報社) ▽日本年金学会編『持続可能な公的年金・企業年金』(2006・ぎょうせい) ▽井出正介・飛田公治監修・大和総研編『企業経営と年金マネジメント』(2006・東洋経済新報社) ▽みずほフィナシャルグル―プ確定拠出年金研究会著『企業のための確定拠出年金』(2007・東洋経済新報社) ▽久保知行著『わかりやすい企業年金』第2版(2009・日本経済新聞出版社) ▽箱田順哉監修・宮田信一郎著『企業年金マネジメント』(2011・東洋経済新報社) ▽みずほ総合研究所編著『図解 年金のしくみ』第6版(2015・東洋経済新報社) ▽日本労働組合総連合会、NPO法人金融・年金問題教育普及ネットワーク編『労働組合のための退職金・企業年金ハンドブック』各年版(NPO法人金融・年金問題教育普及ネットワーク)』

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