信松尼(読み)しんしょうに

朝日日本歴史人物事典 「信松尼」の解説

信松尼

没年:元和2.4.16(1616.5.31)
生年:永禄4(1561)
安土桃山・江戸初期,武田信玄の娘。甲斐国(山梨県)躑躅ケ崎の館に生まれる。名は松。織田信長の嫡子信忠と婚約するが,破談後は髪をおろして独身で過ごした。織田軍に攻められて高遠城より逃れ武蔵国八王子に住み,旧武田家臣の家族の生計を助けるため養蚕を盛んにし,この地の機織業の基礎を築いたといわれる。墓が八王子信松院にある。<参考文献>北島藤次郎『信松尼公記』

(柴桂子)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android