朝日日本歴史人物事典 「信松尼」の解説
信松尼
生年:永禄4(1561)
安土桃山・江戸初期,武田信玄の娘。甲斐国(山梨県)躑躅ケ崎の館に生まれる。名は松。織田信長の嫡子信忠と婚約するが,破談後は髪をおろして独身で過ごした。織田軍に攻められて高遠城より逃れ武蔵国八王子に住み,旧武田家臣の家族の生計を助けるため養蚕を盛んにし,この地の機織業の基礎を築いたといわれる。墓が八王子信松院にある。<参考文献>北島藤次郎『信松尼公記』
(柴桂子)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報