側糸(読み)そくし(その他表記)paraphysis

精選版 日本国語大辞典 「側糸」の意味・読み・例文・類語

そく‐し【側糸】

  1. 〘 名詞 〙 菌類コケ類シダ植物などに生じる糸状の付属物。シダ植物では、胞子嚢群の中に生じる毛状の保護器官をいう。糸状体

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「側糸」の意味・わかりやすい解説

側糸
そくし
paraphysis

褐藻類の遊走子嚢,子嚢菌類の子嚢の間に,それらの生殖嚢と並んで生じる糸状の細胞。ときには棍棒状,分枝型,掌状,楯型のものなどあり,分類の重要な特徴とされる。また,コケ類,シダ類の胞子嚢中に同様の構造を示すものがあり,同じく側糸と呼ぶ。

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世界大百科事典(旧版)内の側糸の言及

【毛】より

…細胞が1列に並んだ毛のほかに,分枝のみられる星状毛や,細胞が平面的に並んだ鱗片scaleも毛の一種である。毛の類型化はいろいろの基準によって行われ,形状から刺毛,鉤毛(こうもう),絨毛(じゆうもう),綿毛,剛毛,棘毛(きよくもう),囊状毛,星状毛,鱗毛,乳頭突起など,性質や働きから腺毛,粘毛,根毛,吸収毛,散布毛,側糸,感触毛などが分類される。 毛の働きは一様ではないが,植物体の保護の役目を果たすことが多い。…

※「側糸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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