備前庄(読み)びぜんのしよう

日本歴史地名大系 「備前庄」の解説

備前庄
びぜんのしよう

興福寺雑役免田。延久二年(一〇七〇)の興福寺雑役免帳の「城下東郷」に「備前庄十町八反小 公田也」とあり、公田畠の雑役免のみからなる荘園で、所在は一三条三里(一七)、一四条三里(九)である(括弧内は坪数)。これによると備前庄は地域的まとまりをもった一円的荘園であり、その所在は現備前町に比定される。

延久以後については、三箇院家抄(内閣文庫蔵大乗院文書)城下しきのしも郡として「五十二備前庄寄進大乗院十八町三百廿四歩 九反経所坪 四反六反田 二反カチ田 一反穴口各興善院領 二反西屋秋季納所 一反十三重領 一町上屋閏月方安楽院 二反法貴寺三反十市被官人吉田住人反銭 十四丁六反三百廿四歩下百姓等反銭」とあり、興福寺大乗院領荘園となったことがうかがえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

世界の電気自動車市場

米テスラと低価格EVでシェアを広げる中国大手、比亜迪(BYD)が激しいトップ争いを繰り広げている。英調査会社グローバルデータによると、2023年の世界販売台数は約978万7千台。ガソリン車などを含む...

世界の電気自動車市場の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android