傷寒雑病論(読み)しょうかんざつびょうろん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「傷寒雑病論」の意味・わかりやすい解説

傷寒雑病論
しょうかんざつびょうろん

3世紀初めに中国,後漢の医師張仲景によって著わされた医学書現存の『傷寒論』および『金匱要略』の原形と考えられている。傷寒雑病論の名は現存の傷寒論の張仲景自序中に「素問9巻……を撰用して傷寒雑病論 16巻をつくる」とある個所にみられる。江戸時代の医師多紀元簡によると,『傷寒雑病論』は傷寒論 10巻と雑病論6巻から成っており,後者は現存の『金匱要略』にあたるというが,これには異論もある。

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世界大百科事典(旧版)内の傷寒雑病論の言及

【傷寒論】より

…この書の処方は現在でも用いられているが,その使用法は原本とは違うことが多い。また,もとは《傷寒雑病論》という書があり,そのうちの傷寒の部分に相当するものがこれであって,残りが《金匱要略》であるという説もあるが,それほど簡単な関係ではないようである。【赤堀 昭】。…

※「傷寒雑病論」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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