傾れる(読み)なだれる

精選版 日本国語大辞典 「傾れる」の意味・読み・例文・類語

なだ・れる【傾・雪崩・頽】

  1. 〘 自動詞 ラ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]なだ・る 〘 自動詞 ラ行下二段活用 〙
  2. 斜めに傾く。傾斜する。
    1. [初出の実例]「西へなだれたる尾崎は平地につづきたれば」(出典:太平記(14C後)二〇)
  3. 斜めにくずれ落ちる。くずれて、しだいにすべり落ちる。崩壊する。特に、雪や土砂などが、くずれ落ちる。
    1. [初出の実例]「今日いくか猶五月雨のふるはたをなだれて埋む山のしゐ柴」(出典:為尹千首(1415)夏)
  4. 勢いよく、おし寄せる。人波などが、一時に、どっとあふれるように揺れ動く。また、軍勢などが敗走する。
    1. [初出の実例]「南へなだれんずるところを、〈略〉野伏どもに横矢に射殺させ」(出典:御伽草子・鴉鷺合戦物語(室町中))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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