先天性性器異常(読み)せんてんせいせいきいじょう

日本大百科全書(ニッポニカ)「先天性性器異常」の解説

先天性性器異常
せんてんせいせいきいじょう

性器の先天異常で、おもに内・外性器の発生分化の過程における異常によっておこる。男性には尿道下裂や停留睾丸(こうがん)など、女性には(ちつ)や子宮の異常などがある。腟の異常には処女膜の閉鎖、狭小、強靭(きょうじん)のほか、鎖陰、腟中隔、腟狭窄(きょうさく)、重複腟、腟欠損があり、子宮の異常としては重複子宮、単角子宮、中隔子宮、双角子宮や弓状子宮のほか、子宮欠損や痕跡(こんせき)子宮があげられ、卵管卵巣の異常を伴うことが多い。また、子宮と腟の先天異常は同時にみられることが多い。このほか、半陰陽や、性染色体は男性で外性器が女性型といった睾丸女性化症候群などもある。また、ターナー症候群など染色体異常による性腺(せいせん)異常も、これに含まれる。

 このように種類は多いが、出生時には気づかれずに、思春期や結婚してから初めて診断されることが多い。治療は不可能なものもあるが、性交障害や不妊の治療目的で形成が可能な場合には手術療法が行われる。

[新井正夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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