先天性食道疾患

内科学 第10版 「先天性食道疾患」の解説

先天性食道疾患(食道疾患)

 発生学的に上部消化管気管とは前腸を原基として分離していくので,先天性食道疾患の多くは気管と関連した先天奇形として発現する.このうち最も重要なものは先天性食道閉鎖症先天性食道狭窄症である.両者はときに合併することもある.[前田貢作]
■文献
Gross RE: Surgery of Infancy and Childhood, WB Saunders, Philadelphia, 1953.
Maeda K, et al: Circular myectomy for the treatment of congenital esophageal stenosis due to tracheobronchial remnant. J Pediatr Surg, 49: 65-67, 2004.
日本小児外科学会学術・先進医療検討委員会:我が国の新生児外科の現況—2008年新生児外科全国集計—.日小外会誌,46:101-114, 2010.
Spitz Ll: Esophageal atresia: past, present, and future. J Pediatr Surg, 31: 19-25, 1996.

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「先天性食道疾患」の意味・わかりやすい解説

先天性食道疾患
せんてんせいしょくどうしっかん
congenital esophageal diseases

食道の先天性異常には種々ある。先天性食道全欠損は無脳児にみられ,生後まもなく死亡するが,きわめてまれである。先天性食道閉塞および狭窄半分未熟児にみられる。放置すれば摂食不能,吸引性肺炎などにより生後まもなく死亡するが,近年,小児外科の進歩によって手術が可能となってきた。ほかに短小食道,長大食道,重複食道などがある。

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