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食道 しょくどう esophagus

翻訳|esophagus

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

食道
しょくどう
esophagus

消化管の一部で,咽頭下部から気管後方を下降し,胃噴門部に達する弾力ある筋性の管。成人で長さ約 25cm,頸部,気管分岐部横隔膜部の3つの生理的狭窄部がある。壁は外膜,筋層,粘膜層の3層で構成され,粘膜層には食道腺という粘液分泌腺がある。

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デジタル大辞泉の解説

しょく‐どう〔‐ダウ〕【食道】

咽頭(いんとう)からに至る間の管状の消化器官。口に入れた食べ物を胃に送る通路。

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百科事典マイペディアの解説

食道【しょくどう】

消化管の一部で,咽頭(いんとう)と胃との間の部分。その長さは動物によって,特に首の長さに応じて長短がある。主たる機能は食物の輸送で,これは食道壁の筋肉の作用で行われる
→関連項目噴門

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栄養・生化学辞典の解説

食道

 咽頭に続き,胃に至る消化管の部分.

出典|朝倉書店
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世界大百科事典 第2版の解説

しょくどう【食道 esophagus】

消化管のうち咽頭から胃(あるいはそれに相当する部分)までの部分をいい,その長さは首の長さに応じて長短がある。無脊椎動物では環形動物のように,消化管の前端に近い特殊な部分を食道と呼ぶことがある。魚類では鰓腸(さいちよう)と胃との間が食道で,胃と明らかな境界がない。四肢動物では咽頭と胃の間の管状部である。食道のおもな機能は食物の輸送で,この作用は食道壁の筋層により行われる。この筋層は平滑筋性であるが,硬骨魚類哺乳類では食道上部より横紋筋性となり,反芻(はんすう)を行う反芻類では全長が横紋筋性となる。

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大辞林 第三版の解説

しょくどう【食道】

咽頭いんとうから胃に通じている管状の消化管。消化液は分泌せず、蠕動ぜんどう運動によって食物を口から胃へ送りこむ通路となっている。
食糧を運ぶ道。糧道。

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

食道
しょくどう

消化管の一部。食物を口腔(こうくう)から胃に輸送する長い管で咽頭(いんとう)の下方に続き、胃の噴門までをつなぐ。全長は約25センチメートル。全体を頸部(けいぶ)、胸部、腹部の3部分に区分する。食道頸部は約5センチメートルで、第6頸椎(けいつい)の高さから第1胸椎の高さまでで椎骨の前を下行する。前方には気管があり、そのすぐ後ろを食道が通る。食道の両側には総頸動脈と内頸静脈が走り、左側を胸管が走っている。また、食道と気管との間には反回神経(迷走神経の枝)が上行している。食道胸部は長さ約15~18センチメートル。胸腔内にある部分で、第1胸椎の高さから、横隔膜を貫く部分(第11胸椎の高さ)に位置する。食道胸部は、初め気管の後ろでやや左側寄りに下行し、大動脈弓の後ろを通ると下行大動脈の右側に沿って下行するが、しだいに大動脈の前方に出て、横隔膜の食道裂孔を抜けて腹腔に入る。胸腔では前方に気管、気管分岐部、左気管支、心外膜などが接し、後方は脊柱(せきちゅう)、胸管、半奇静脈(胸腔の後壁で脊柱の左側を上行する静脈)などが接している。食道腹部は長さ約2~3センチメートルで、横隔膜の食道裂孔を通るとやや左側に曲がり第11胸椎の高さでその前左方で噴門に移行する。[嶋井和世]

食道の構造

食道は前後にやや圧平されている管状構造であるが、生理的な狭窄(きょうさく)部が3か所に存在するとされている。第一狭窄部は食道の上端で咽頭に連なる部分で、この部分の狭窄はいわゆる上(じょう)括約筋(横紋筋)の収縮による狭窄と考えられる。とくにこの筋は下(か)咽頭収縮筋のうち、咽頭後壁から前方の輪状軟骨につく輪状咽頭筋そのものとみなされ、狭窄はこの筋の収縮によるものと考えられる。第一狭窄部は上門歯から15センチメートルの距離にあり、その直径は1.4センチメートルである。第二狭窄部は食道の中部で、大動脈弓と左気管支が交叉(こうさ)する部分にあたるため、大動脈狭窄という。この部分は大動脈弓あるいは左気管支の圧迫によって狭くなるが、上門歯から22~25センチメートルの距離にあり、その直径は1.5~1.7センチメートルである。第三狭窄部は横隔膜を貫通する食道裂孔にあたる部分で、横隔膜狭窄部という。上門歯から第三狭窄部までの距離はほぼ40センチメートルほどで、直径は1.6~1.9センチメートルである。
 胃と食道の境から上方1~4センチメートルの部位にある輪走筋は下(か)括約筋(平滑筋)とみなされ、第三狭窄部に関係あると考えられる。しかし下括約筋と胃内容物の逆流防止との関連については明確ではない。
 なお、鳥類以下の動物では、食道は全部平滑筋であって、ヒト以外の哺乳(ほにゅう)動物では一般に横紋筋の範囲が広がり、下部3分の1が平滑筋だけとなる。しかし、有袋類では胃に近い半分が平滑筋である。
 食道の壁の組織は3層からなり、内側から粘膜層、筋層、外膜に分けられる。粘膜層は重層扁平(へんぺい)上皮で覆われ、食道が空虚な場合は粘膜に縦走のしわが多くなる。胃の粘膜は単層扁平上皮で覆われるため、食道の粘膜と胃の粘膜の境は明瞭(めいりょう)に区別できる。食道では粘膜下組織に食道腺(せん)という粘液腺がある。この腺の分布は個人差が多く、胃に近い場合は食道噴門腺とよばれる。食道壁の中間層が筋層である。この筋層中には内側に輪走筋、外側に縦走筋の2層があり、弱い螺旋(らせん)状となって走る。食道頸部ではこの内輪層と外縦層の区別が明瞭ではない。筋層は食道の上3分の1が横紋筋で、下方に移るにしたがって平滑筋が混じり始め、食道の下半部は平滑筋となる。内輪層と外縦層との間には神経叢(そう)(筋層間神経叢)が発達し、筋層の運動をつかさどる。この筋層の蠕動(ぜんどう)によって内容物は胃に向かって輸送される。外膜は、弾性線維を含んだ疎性結合組織からなり、食道と脊柱あるいは周囲組織とを結合させている。
 食道は長い管状器官であるため、これに分布する血管もいろいろな動脈から枝を受けている。関連するものとしては、下甲状腺動脈の枝、大動脈からの直接の枝、左胃動脈の枝などがあげられる。食道の静脈系をみると、食道胸部以下は奇静脈系(胸腔の後壁で脊柱の右側を上行する静脈系)に入るとともに左胃静脈ともつながっている(左胃静脈も門脈系である)。門脈系あるいはこれと連絡している静脈系に循環障害があると、門脈圧が亢進(こうしん)し、門脈系―体循環系の短絡路に食道静脈が用いられ、血管の血液うっ滞による静脈瘤(りゅう)を生じる。食道静脈瘤が破裂すると食道に大出血がおこり致命的となることがある。
 食道への神経は迷走神経(副交感神経)と交感神経が分布して、食道神経叢を形成している。副交感神経の場合は、食道の筋運動や分泌作用をつかさどり、交感神経は血管運動性と考えられる。[嶋井和世]
 なお、食道疾患の80%近くが食道癌(がん)であり、症状としては後天性食道狭窄による嚥下(えんげ)障害がみられる。また大量出血による死の危険を伴うものに、前述の食道静脈瘤があり、肝硬変症やバンチ症候群などによる門脈圧亢進がこの疾患の原因となる。[掛川暉夫]

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