先立てる(読み)サキダテル

デジタル大辞泉 「先立てる」の意味・読み・例文・類語

さき‐だ・てる【先立てる】

[動タ下一][文]さきだ・つ[タ下二]
先に行かせる。先頭に立てる。「旗手を―・てて行進する」
自分より先に死なせる。
「二十三にて弟を―・てしかば」〈十訓抄・二〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「先立てる」の意味・読み・例文・類語

さき‐だ・てる【先立】

  1. 〘 他動詞 タ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]さきだ・つ 〘 他動詞 タ行下二段活用 〙
  2. さきだたせる。先に行かせる。先頭に立たせる。
    1. [初出の実例]「人の家に、ゐておはせんとかまへたりければ さきたてて遣はしたりける」(出典:源氏物語(1001‐14頃)浮舟)
  3. 第一にする。主とする。
    1. [初出の実例]「タトイ ヨキココロアテヲ saqidate(サキダテ) ゼンサヲ ナスト ユウトモ」(出典:コンテムツスムンヂ(捨世録)(1596)一)
  4. 先に死なせる。
    1. [初出の実例]「あはれをだにも思ひ知らせむ 恋しなむ命を人に先たてて〈源親光〉」(出典:菟玖波集(1356)恋)

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