…農村にはまた,馬の放牧地の境の垣である馬塞(ませ)や,猪や鹿の害を防ぐために耕地の周囲にめぐらす鹿垣があった。垣の意匠の著しい発達は,桃山時代以降の茶室や数寄屋造の普及とともに見られ,これらは主に竹や樹木の細枝を材料として,自然らしさと意匠の洗練を目的としたもので,桂垣(かつらがき),建仁寺垣,矢来垣,光悦垣など,多くの種類がある。桂離宮の周囲に用いられている竹垣のように,生きたままの竹の幹を折り曲げて編むようなものもあった。…
※「光悦垣」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」