兎内村(読み)うさぎないむら

日本歴史地名大系 「兎内村」の解説

兎内村
うさぎないむら

[現在地名]五戸町 兎内

五戸村北東、五戸川の中流右岸の河岸段丘に位置する。東は切谷内きりやない村、北は大森おおもり村に接する。永仁五年(一二九七)五戸郷検注注進状(新渡戸・岩大文書)に「一うさきない 七ちやう五たん二かうのうち くてん三ちやう四たん二かう」とあり、五戸郷のうちでは四番目の開田面積を有した。「新撰陸奥国誌」によれば当村の南に木村氏の祖の居館跡があり、「建久中南部光行入封の時木村与市弟又五郎と云る者居し跡なりと云ふ、後何の比に戸来村に移る」とされる。往時は五戸村辺りまで当村に含まれていたともいい(新撰陸奥国誌)、木村一族の拠点となっていたものと推察される。

正保四年(一六四七)の南部領内総絵図に菟内村、一〇五石余とあり、同年の郷村帳によれば一〇五・四二石のうち六五・一九九石が田であった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android