家庭医学館 「兎眼症」の解説 とがんしょう【兎眼症】 まぶたが閉じなくなった状態を兎眼症といいます。おもに角膜(かくまく)の障害が問題となり、疼痛(とうつう)をともないます。 おもな原因は、脳神経外科の手術後や神経腫瘍(しゅよう)のために生じた顔面神経(がんめんしんけい)まひ、あるいは外傷後のまぶたのきずあと(瘢痕(はんこん))による閉瞼障害(へいけんしょうがい)などがあります。 治療は、睡眠時のみの兎眼であれば軟膏(なんこう)を塗布し、さらに清潔なビニールを眼球の上にかぶせて角膜の乾燥を防ぎます。角膜の障害が強くて角膜が穿孔(せんこう)する(穴があく)危険がある場合や、疼痛が強い場合には、上まぶたと下まぶたを縫合することもあります。 日常生活では、目の表面が乾燥しないように注意します。 出典 小学館家庭医学館について 情報