全国学力・学習状況調査(読み)ぜんこくがくりょく・がくしゅうじょうきょうちょうさ

  • ぜんこくがくりょくがくしゅうじょうきょうちょうさ

知恵蔵の解説

文部科学省が2007年度から年に1回実施している学力調査試験。対象は小学6年生と中学3年生、教科は算数数学国語で、基礎知識を問うA問題と知識の活用力を問うB問題からなる。
過去3回は全員参加で行われたが、自民党から民主党への政権交代によって規模が縮小され、4月に行われた10年度の今回は、約3割の抽出校と希望参加校のみとなった。これにより、実施費用は60億円から30億円に半減、実施から結果公表までの期間も大幅に短縮された。
文科省の発表によると、今回も知識の活用力を問うB問題の正答率は例年通りに低く、応用・表現領域の学力不足は依然として改善されていないという結果が出ている。第1回(07年)の小6生が中3生となった今回は、比較問題として初めて第1回の類似問題が出されたが、円の面積を求める問題では正しい公式を使えない子の割合が増えるなど、理解力の進歩が見られないことも明らかになった。
また、成績結果(平均正答率)に関しても、上位・下位の都道府県に大きな変化はなく、地域格差が固定している状況も確認された。市町村・学校別の成績については、文科省は非公表を原則としていたが、08年に秋田県知事が市町村別・学校別の平均点を公表したことをきっかけに、「競争こそが学力を向上させる」「いや序列化を生むだけだ」など、各方面から賛否の声が噴出した。しかし今回の抽出方式への変更にともない、市町村別・学校別集計も廃止。このため、地域間・学校間の競争強化によって学力向上を図ろうとする自治体のなかには、市町村との連携によって細かい集計結果を出したり、独自の学力調査テストを実施しようとする動きも広がっている。
11年度も今回と同じく、抽出方式と希望参加の併用で実施される予定だが、都道府県の教育委員会の約7割からは全員参加型を希望する声が上がっている。一方、学力傾向の把握には3割抽出でも多すぎるという専門家の意見もあり、12年度以降は見直される予定である。また、教科数も再検討が進められており、小中は社会・理科のうち1教科を加え、中学は英語も追加するという案が出ている。

(大迫秀樹  フリー編集者 / 2010年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

朝日新聞掲載「キーワード」の解説

4年ぶりに全校参加となり、国語と算数・数学の2科目で行われた。基礎知識を問うA問題と、応用力読解力をみるB問題がある。昨年4月の抽出校を対象にした調査では、県内の公立校の平均正答率は、ほとんどの出題分野で全国平均を上回っていた。

(2013-04-26 朝日新聞 朝刊 宮城全県 2地方)

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