八卦忌(読み)はっけいみ

精選版 日本国語大辞典 「八卦忌」の意味・読み・例文・類語

はっけ‐いみ【八卦忌】

  1. 〘 名詞 〙 陰陽道で行なわれた禁忌体系の一つ。年齢を八組に分け、各組ごとに、凶方としての遊年・禍害絶命鬼吏、吉方としての生気(しょうげ)・養者・天医・福徳、厄の月日時である大厄(たいやく)・小衰・衰日(すいにち)・衰時などが定められている。天皇の場合は八卦御忌。吉凶八方は、易の八卦を四方四隅に配した八卦方位のいずれかに当たる。遊年が基本で、その卦が各組の名称にもなり、他の方角もその卦の変化で決まる。また、吉方についてはその方角の色も重要であった。八卦。〔拾芥抄(13‐14C)〕

八卦忌の補助注記

起源は古く、「医心方」所引「蝦蟇経」「産経」、また、「五行大義」その他の陰陽書に見える。日本では藤原京から出土した慶雲二年(七〇五)の呪符木簡に、「遊年」「絶命」「禍害」「生気」が見える。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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