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八端織(読み)はったんおり

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

八端織
はったんおり

八端ともいう。縦,横に褐色,黄色の縞模様のある絹織物。現在の東京都八王子市の福田福太郎が 1873年に伊豆の八丈縞を模した綾織を製作し,八反織と称して売出し,のちに八端織と改名したものとされている。男物着尺地や兵児帯地として盛んな売行きを示したが,明治中期に衰退した。大正初期,大阪の中村源七が着尺地として八端織の再興に努めたが,第1次世界大戦後,粗製濫造がたたり,1920年頃滅亡に近い状態になった。現在は化学繊維を混紡したものが多い。

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デジタル大辞泉の解説

はったん‐おり【八端織(り)/八反織(り)】

《1反が普通の絽(ろ)の8反の重さに相当するところからいう》練り糸を用いて、縦・横に褐色と黄色の縞模様を表した厚地の絹織物。丹前や布団地などに用いる。綾糸織り。

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百科事典マイペディアの解説

八端織【はったんおり】

絹織物の一種。略して八端とも。練糸を用いた変り綾(あや)織で,山形斜文または破れ斜文に織る。桜皮色の地に黄や黒の縞(しま)や格子が多かったが,多色化繊交織のものもつくられるようになった。やや厚地でおもに丹前,ふとん座ぶとんにする。産地は八王子,桐生米沢などであるが,今は少ない。

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世界大百科事典 第2版の解説

はったんおり【八端織】

絹織物の糸織の一種。略して八端とも呼ぶ。語源は八丈絹綾地の帯織が,8反ずつ機掛けしたところからこの名があるとされる。また江戸時代,1811年(文化8)に黒色,とび色,黄色の縞の上品が作られ,1反が8反に相当して貢納したところからともいわれる。諸糸を経糸に,五倍子(きぶし)の増量をほどこした片撚糸を緯糸に用いた先染織物。山形斜文,破斜文などの組織でやや厚め,色合いは茶や黄の縞,格子が多く,増量のため独特の渋さをもつ。

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