綾織(読み)あやおり

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

綾織
あやおり

織物技法の名称。斜文織 (しゃもんおり) ともいい,平織繻子 (しゅす) 織 (サテン ) と合せて三原組織という。3本以上の経緯糸で組織され,組織点は斜めに並ぶのでこの名がある。経緯糸3本で組織されるものを三枚綾,4本のものを四枚綾と呼ぶ。地質が柔らかで光沢に富むため各種の衣装類に多用され,サージギャバジンデニムなどがよく知られる。

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百科事典マイペディアの解説

綾織【あやおり】

斜文織とも。織物の三原組織の一つで,経糸(たていと),緯糸(よこいと)を2本以上ずつ組み合わせて布面に斜めのうねを出したもの。普通は45°の角度で走っていて正則斜文といい,左下がり右上がりが表面となる。ほかに山形に綾を出した杉綾(すぎあや),綾が転換するやぶれ斜文などがある。地質は柔軟で強く,光沢があり,サージ,ギャバジン,雲斎(うんさい)などが代表的。
→関連項目織物組織サージ空引機メルトン綿織物

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

綾織
あやおり

織物三原組織のうちの一つ。経(たて)糸または緯(よこ)糸がそれぞれ浮いて、織面に斜方向に綾線が走っている織物。この綾線があるため斜文織(しゃもんおり)ともいう。糸の交錯方法の違いにより各種の斜文ができるが、もっとも簡単な組織は三枚綾で、一方の糸が他の糸の上を2本浮き、次は1本沈むのを繰り返す組織で、浮沈の数により2―1(ニ・イチ)の綾とよび、この浮沈の数が異なると、2―2、3―1の綾などができる。
 また斜文の違いにより正則斜文、変化斜文に大別し、さらに破れ斜文、山形斜文などに細分化される。この織面にできる綾線の方向と角度は、密度、組織、構成糸の撚(よ)り方向などにより変わり、たとえばサージの綾線は左下から右上に向かって走るのが織物の表面で、45度の角度をとるのが普通である。毛織あるいは合繊混紡のサージ、ギャバジン、ヘリンボーンなどの洋服地、オーバー地や、木綿あるいは合繊混紡の太綾(ふとあや)、細綾(ほそあや)などの作業服地などが代表的生地である。[角山幸洋]

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精選版 日本国語大辞典の解説

あや‐おり【綾織】

〘名〙
※今昔(1120頃か)三一「姫君達の装束はたら綾織を撰(えらび)つつ」
② あやを織る人。
※栄花(1028‐92頃)若水「人々の唐衣、表著の織物どもは、あやおり召して仰せ侍りぬ」
③ 織物の基本組織の一つ。斜文織。
④ 放下師(ほうかし)などのする曲芸の一種。数本の竹を手玉に取ったり三味線に拍子を打ち合わせたりする技。また、それに用いる竹。あやおりだけ。〔人倫訓蒙図彙(1690)〕
※俳諧・皮籠摺(1699)坤「生壁のにほひに朝日さし入て〈空牙〉 あや織やうに木の小割する〈乙由〉」

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