八開手(読み)ヤヒラデ

デジタル大辞泉 「八開手」の意味・読み・例文・類語

や‐ひらで【八開手】

神を拝するとき、かしわ手を八度打つこと。また、その所作。重要な祭式に用いた。現在も伊勢神宮では行われている。

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精選版 日本国語大辞典 「八開手」の意味・読み・例文・類語

や‐ひらで【八開手】

  1. 〘 名詞 〙 神を拝する時、かしわ手を八度打つこと。重要な祭式に用いた。今も伊勢神宮では行なわれている。
    1. [初出の実例]「再拝拍八開手(やひらで)、次拍短手再拝」(出典延喜式(927)四)

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世界大百科事典(旧版)内の八開手の言及

【柏手】より

…拍手は元来歓喜,感動などの表示とされるが,度数や形式を定めて行うのは世界にも類例のない神拝作法であるという。一般の神社祭式では2度打つのが普通であるが,伊勢神宮のように八開手(やひらで)と称して8度打つ場合もある。古くは朝儀にもこれを行い,賜物,捧物(ほうもつ)などの場合や飲食をとるにあたってもこれを行った。…

【拍手】より

…3度打つのは修行のさまたげになる惑(わく)・業(ごう)・苦(く)の三障(さんしよう)を取り除くことを意味する。神道では神拝作法で,ひらで(開手,平手),やひらで(八開手),てうち,かしわでともいう。折口信夫によると,平安期の大饗(おおあえ)と名付けられた饗宴には正客が正席につくと,列座の衆が拍手するのが本式で,宴(うたげ)とは〈うちあげ(拍ち上げ)〉で礼拝を意味したが,時代を経るにしたがって饗宴全体をあらわし,ついには酒宴をさすようになり,これが饗宴の主要部を構成すると考えられるようになったという。…

※「八開手」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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