最新 地学事典 「冥王代ジルコン」の解説
めいおうだいジルコン
冥王代ジルコン
Hadean zircons
冥王代の年代をもつジルコン。アカスタ片麻岩中の捕獲結晶や,南中国の原生代堆積岩中の砕屑粒子などから報告されている。特に,ナリア岩体のジャックヒルズや,マウントナリア地域に産する中太古代の堆積岩起源の変成岩には,冥王代ジルコンが多く含まれ,世界最古の44億年前の年代を示す粒子が見つかっている。それらのジルコンの化学組成,古地磁気強度および包有物の特徴から,冥王代にすでに海洋や花崗岩質大陸地殻および地球磁場が存在していたこと,マントルは既に現在程度まで酸化的だったことや,生命が存在していたことなどが推察されている。参考文献:J.A.Tarduno et al.(2020) Proc. Natur. Acad. Sci. Vol.117:2309
執筆者:小宮 剛
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

