冷え固まる(読み)ひえかたまる

精選版 日本国語大辞典 「冷え固まる」の意味・読み・例文・類語

ひえ‐かたま・る【冷固】

  1. 〘 自動詞 ラ行五(四) 〙
  2. やわらかいもの、液状のものなどがひえてかたくなる。
    1. [初出の実例]「蠅除をかけた食膳が冷えかたまって」(出典:ある対位(1926)〈ささきふさ〉一)
  3. 寒さのためにからだが縮む。〔書言字考節用集(1717)〕
  4. 転じて、金がなかったり、不景気であったりして活発な動きがとれなくなる。
    1. [初出の実例]「番頭も金を持たぬ気なら、国に居てかて飯を食て冷(ヒエ)かたまって居るだらうが」(出典滑稽本浮世風呂(1809‐13)前)
  5. 高ぶった感情などが消えしずまって、固まったように動かなくなる。
    1. [初出の実例]「婦人は冷え固(カタマ)ってゐた、宛然(さながら)像でも見るやうに」(出典:めぐりあひ(1888‐89)〈二葉亭四迷訳〉二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

五節舞

日本の上代芸能の一つ。宮廷で舞われる女舞。大歌 (おおうた) の一つの五節歌曲を伴奏に舞われる。天武天皇が神女の歌舞をみて作ったと伝えられるが,元来は農耕に関係する田舞に発するといわれる。五節の意味は...

五節舞の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android