精選版 日本国語大辞典 「凄味」の意味・読み・例文・類語
すご‐み【凄味】
- 〘 名詞 〙 ( 「み」は接尾語 )
- ① ぞっとするほどの恐ろしさや迫力。
- [初出の実例]「ずいぶん女郎がおそろしいと思ふて口のきけぬほどすごみを見しらせねばならぬ」(出典:随筆・吉原大全(1768)序)
- 「かたな傷の痕があるので、いかついうえ凄みがあった」(出典:よじょう(1952)〈山本周五郎〉三)
- ② 歌舞伎で、役者が①の演技をすること。また、その場面。
- [初出の実例]「何の狂言にても是非だんまりすごみの幕無くて叶はざる如く也」(出典:劇場一観顕微鏡(1829)下)
- ③ おどし文句。凄味文句。
- [初出の実例]「『家主』の男は〈略〉凄みや悪態を並べていった」(出典:海辺の光景(1959)〈安岡章太郎〉)