普及版 字通 「凵」の読み・字形・画数・意味
凵
2画
[字訓] つちあな・はこ
[説文解字]
[字形] 象形
土あな、坑坎(こうかん)の象。〔説文〕二上に「口を張るなり」と口を開く形とするが、凵の声義を承ける凾・函・などの字義から考えると、字は坑坎の象とすべきである。また方形の底の深い凾の象とみることもできる。
[訓義]
1. つちあな。
2. はこ。
3. 口をあけた形。
[部首]
〔説文〕〔玉〕は凵を一部一字とするが、〔康熙字典〕には凵部に二十数字を収める。しかしたとえば部中の凶字は胸郭の中央に文身を施した形、出は足をふみ出したときのかがとの跟迹の形で、凵部に属すべき字ではない。
[語系]
凵kyuan、・坎kham、・陷(陥)heam、函・涵hamは声義に通ずるところがあり、凵の声義を承ける字と考えられる。heam、khyunもまた声義の関係をもつものであろう。すべて陥入の意をもつ字である。
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報