化学辞典 第2版 「分光写真器」の解説
分光写真器
ブンコウシャシンキ
spectrograph
分光器に写真装置を取り付けたもの.スペクトルを写真撮影できるようにした分光器で,単に分光器ともいう.分光写真器は光電分光光度計に比べて定量精度が低く,写真の現像など操作上の煩雑さはあるが,広範なスペクトル領域を同一条件で同時に与えること,また装置としての安定性や信頼性が高いという長所をもっている.分光写真器は,吸収の微細構造の精密測定や,寿命の短い中間体などの物質の吸収スペクトルを瞬間的に測定する場合には,欠くことのできない装置である.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報