分子内縮合(読み)ブンシナイシュクゴウ

化学辞典 第2版 「分子内縮合」の解説

分子内縮合
ブンシナイシュクゴウ
intramolecular condensation

分子内環化(molecular cyclization)ともいう.1分子内で,水,アルコール,ハロゲン化水素などのような簡単な分子が脱離して環の構造をつくる反応をいう.たとえば,4-フェニル酪酸またはその塩化物フリーデル-クラフツ反応によってα-テトラロンができる反応がある.

そのほか,ディークマン縮合,ラクトン化なども分子内縮合の例である.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の分子内縮合の言及

【縮合】より

… 縮合には多くの場合,触媒として,酸や塩基などの縮合剤が使われる。同一分子内での二つの異なる官能基間の縮合は分子内縮合とよばれ,ラクトンやラクタムの生成があげられる(式(7))。三つ以上の分子が縮合を繰り返して高分子を形成する場合を重縮合とよぶ。…

※「分子内縮合」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android