分損(読み)ブンソン

関連語 名詞

世界大百科事典(旧版)内の分損の言及

【海損】より

… なお,海上保険においては,保険の目的が海上危険によりこうむる損害を海損という。そしてこれには,全損total lossと分損partial lossがあり(全損・分損),全損は,現実全損actual total loss(事実的全損)と推定全損constructive total loss(解釈全損)とに分かれる。推定全損の場合は,現実には,いまだ全損を生じていないけれども,被保険者が保険の目的を保険者に委付することによって,保険金額の全部を請求することができる(商法833条)。…

【全損・分損】より

…損害保険は偶然な一定の事故により生ずる損害を塡補(てんぽ)する仕組みであるが,その損害は,それが保険の対象となるもの(保険の目的という)の全部について生じたかまたはその一部について生じたかによって,全損と分損に分けられる。 全損は保険の目的が壊滅的な損傷を受け形状をとどめなくなった場合,たとえば火災による建物の全焼などが典型的であるが,本来の用途に供せられない程度に変質してしまった場合(海難事故で浸水のため穀物が腐敗したような例)や所有主の占有を離れ回収の見込みが立たない場合(船舶の深海への沈没)も全損に当たる。…

※「分損」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android