分権化組織(読み)ぶんけんかそしき(その他表記)decentralized organization

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「分権化組織」の意味・わかりやすい解説

分権化組織
ぶんけんかそしき
decentralized organization

経営上の意思決定権限がトップ・マネジメントに集中することなく,公式的に下位部門に権限委譲された組織。分権化の方法として最も代表的なのが事業部制の採用である。また SBU (戦略事業単位) のように戦略別に組織ユニットを設ける場合もある。そのほか,基本的には職能別組織を維持したままタスクフォースプロダクト・マネジャー制などの横断的組織を設けるといった方法によっても分権化は行なわれる。分権化の持つ最も重要な意味は,情報の発生源により近い場所で意思決定が行なわれるという点にある。それによって意思決定のスピードが速くなり,現実的でタイムリーな対応が可能になる。したがって,特に変化が速く,多様化した市場に直面している企業で,組織は分権化されやすい。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

ドクターイエロー

《〈和〉doctor+yellow》新幹線の区間を走行しながら線路状態などを点検する車両。監視カメラやレーザー式センサーを備え、時速250キロ以上で走行することができる。名称は、車体が黄色(イエロー)...

ドクターイエローの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android