列車航送船(読み)れっしゃこうそうせん(その他表記)train ferry

翻訳|train ferry

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「列車航送船」の意味・わかりやすい解説

列車航送船
れっしゃこうそうせん
train ferry

列車海峡内海,湖,川などをはさんで直通運転できるように,列車を積載して輸送する連絡船。列車渡船ともいう。貨車専用,客貨車両用のほか旅客設備をもつものもある。甲板には,列車を引込むためのレールが敷かれ,車両固縛装置がついている。列車は陸上から可動橋を経て引込まれるので,船の喫水,トリム,ヒール (横傾斜) を調整するために,強力なバラスト・ポンプを備えている。定時のピストン航海のため,積卸しは迅速を要し,高速で操縦性のよいことが特に要求される。列車積込み口を閉鎖する水密扉を設けて波を防ぐこともある。日本の代表的な列車渡船であった青函連絡船,宇高連絡船ともにトンネル架橋の整備によって廃止されたが,諸外国では 100ヵ所以上で運航している。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、和歌山県串本町の民間発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げる。同社は契約から打ち上げまでの期間で世界最短を目指すとし、将来的には...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android