精選版 日本国語大辞典 「利鎌」の意味・読み・例文・類語 と‐かま【利鎌】 〘 名詞 〙 ( 後世「とがま」とも ) 鋭利な鎌。切れ味のよい鎌。[初出の実例]「ひさかたの 天の香具山 斗迦麻(トカマ)に さ渡る鵠(くび) 弱細(ひはぼそ) 手弱腕(たわやがひな)を 枕(ま)かむとは」(出典:古事記(712)中・歌謡)「彼方の繁木が本を、焼鎌の敏鎌(とがま)以ちて、打ち掃ふ事の如く」(出典:延喜式(927)祝詞)利鎌の補助注記「古事記伝‐二八」以来、挙例の「古事記」の「とかま」も「利鎌」と解されてきたが、「と」は「とし」(鋭・利・敏)の語幹として、「かま」は「かまし」「かまびすし」の語幹で、鋭くやかましく鳴きわたるものと見る説がある。これによれば、「古事記」の「とかま」は他の「利鎌」とは別語とすべきことになる。 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例