デジタル大辞泉 「彼方」の意味・読み・例文・類語
あち‐ら【▽彼▽方】
1 遠称の指示代名詞。話し手・聞き手から離れた方向・場所・物をさす。
㋐あの方向。むこう。「皆さま、
㋑遠く離れた場所。外国、特に、欧米諸国。「
㋒あの物。あれ。「それとも
2 三人称の人代名詞。あの人。あのかた。「
[類語](1㋐)こちら・こっち・そちら・そっち・あっち・かなた・向こう・
あ‐な‐た【▽彼▽方】
1 遠称の指示代名詞。
㋐離れた場所・方向などをさす。向こう。あちら。
「山の―の空遠く」〈上田敏訳・海潮音・山のあなた〉
「北の障子の―に人の気配するを」〈源・帚木〉
㋑以前。昔。
「昨日今日とおぼすほどに、
2 三人称の人代名詞。対等または上位者に用いる。あちらのかた。あのかた。
「―にも語らひのたまひければ」〈源・藤裏葉〉
[補説]1㋐から2を経て、近世中期に上位者に用いる二人称人代名詞「あなた(貴方)」の用法が生まれた。
[類語]向こう・あちら・あっち・