前栽合(読み)せんざいあわせ

精選版 日本国語大辞典 「前栽合」の意味・読み・例文・類語

せんざい‐あわせ‥あはせ【前栽合】

  1. 〘 名詞 〙 左右に組を分けて、それぞれに作った前栽や、それをよんだ和歌優劣を競う遊戯。前栽の優劣を主とする物合せ的傾向のものや、和歌の優劣を主とする歌合せ的傾向のものなどがある。
    1. [初出の実例]「右大臣源光の家に前栽あはせし侍ける」(出典:拾遺和歌集(1005‐07頃か)賀・二九六)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の前栽合の言及

【前栽】より

…このため後宮の殿舎が,その壺庭に植えられた前栽の木の名から,桐壺,藤壺などと呼ばれた。また前栽の風趣を競い,これにいろいろの趣向を加え,歌をそえてあらそう物合の遊び〈前栽合〉も行われた。鎌倉・室町時代になると松,桜,椿など樹木が加わることが普通となり,それらの植栽をすべて前栽と称し,鎌倉末期の《徒然草》では庭園そのものを示す言葉として使われている。…

※「前栽合」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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