剝離紙(読み)はくりし(その他表記)release paper

改訂新版 世界大百科事典 「剝離紙」の意味・わかりやすい解説

剝離紙 (はくりし)
release paper

ケイ素樹脂などの剝離剤を片面または両面に塗った紙。粘着性物質の保護として使用する。シリコーン塗工紙ともいう。雑種紙Aに分類され,さらし,未ざらし,半ざらしクラフトパルプを原料とした紙またはグラシン紙硫酸紙のような密な紙に,剝離剤としてメチル水素ポリシロキサンとかステアリン酸塩化クロムを塗布して熱硬化させる。剝離紙は粘着ラベルばかりでなく,冷凍食品,生ゴム包装などにも用いられる。また一時的に粘着性を示す物質の成形工程に使用する剝離紙をとくに離型紙といい,合成皮革,ベーキング食品,化粧板の製造などに用いる。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 臼田

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android