加減速度電動機(読み)かげんそくどでんどうき(英語表記)variable speed motor

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

回転速度を広範囲に加減できる電動機のかつての呼び方。パワーエレクトロニクスの進歩により、交流電動機をサーボアンプ(サーボモーターの駆動装置。サーボドライバーともよばれる)やインバーターで駆動することが一般的になり、このような概念で電動機それぞれを分類することはなくなった。1980年代以降はサーボアンプやインバーターを含めて、可変速駆動電動機システムとよぶ。

 かつて、加減速度電動機とよばれていた例の一つに他励または分巻(ぶんまき)直流電動機がある。他励の場合、電機子に一定電圧を加えておき、界磁電流を加減すると、それにほぼ反比例した速度が得られる。分巻の場合、電機子に加える電圧を一定に保ち、界磁電流を変えると、最高と最低の速度比を3くらいまでの広範囲に速度を変えることができる。直流複巻電動機も、分巻電動機とほぼ同じように界磁電流の加減によって速度加減ができるので、これも加減速度電動機とよばれた。

 交流の加減速度電動機の例としては、シュラーゲ電動機がある。これは三相の交流分巻整流子電動機である。電気ブラシを移動することによって速度を変える。可変速度範囲は同期速度の0.5倍から1.5倍というのが一般的であるが、速度ゼロから同期速度の2倍まで変えられるものもあった。

[森本雅之]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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