改訂新版 世界大百科事典 「加納氏」の意味・わかりやすい解説 加納氏 (かのううじ) 近世大名。三河国の出身。徳川家康に仕えるが,1603年(慶長8)久利のとき,家康の子頼宣に付けられて紀州徳川家家臣となる。1716年(享保1)加納久通のとき,吉宗の将軍就任にともなって幕臣に復帰。以後加増を繰り返し,26年に1万石,のち1万3000石となる。1826年(文政9)久儔(ひさとも)のとき,陣屋を上総一宮に移し,以後幕末に至る。当主は従五位下遠江守などに叙任。側衆,若年寄などの要職就任者を多く出す。維新後は子爵。執筆者:大森 映子 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報