朝日日本歴史人物事典 「加賀殿」の解説
加賀殿
生年:元亀3(1572)
安土桃山時代の女性。前田利家の3女。豊臣秀吉の側室。名は摩阿。天正10(1582)年佐久間十蔵に嫁した。翌年の賤ケ岳の戦で父が柴田勝家を助けて秀吉軍と戦った際,勝家の北庄城(福井市)に人質として入ったが,父はまもなく秀吉に下り,夫は同城中に没した。父の計らいにより助け出され,同13年8月,秀吉の側室となる。のち病を得て暇をとり,秀吉の死後は権大納言万里小路充房と再婚,1男(前田利忠)をもうけた。大徳寺興臨院に葬る。<参考文献>『加賀藩史料』1編
(河村昭一)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報