勝沼郷(読み)かつぬまごう

日本歴史地名大系 「勝沼郷」の解説

勝沼郷
かつぬまごう

「勝山記」の天文四年(一五三五)条に「此ノ年八月廿二日相模さかみミノ屋形セイ(勢)ツカイ被食候テ、人数二万四千御方ハ二千斗テ小山田殿イクサヲ被成、(中略)随分方々打死被食候、殊ニカツノマ(勝沼)ノ人数以上二百七十人打死申候」とある。「一蓮寺過去帳」の同一四年一〇月一八日の漆戸河内守光範に勝沼と注記される。同一九年九月の砥石といし(現長野県上田市)攻防戦における勝沼衆の奮戦ぶりが知られている(高白斎記)。なお「甲斐国志」は、勝沼は加津野間・加津沼とも書き、「一蓮寺過去帳」の永正年間(一五〇四―二一)の項目にみえる加津野和泉守は当郷を拠点にしていたとし、また嘉吉二年(一四四二)六月八日に時阿とある鹿角氏も加津野氏のこととしているが、詳細は不明。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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