譜牒余録(読み)ふちょうよろく

改訂新版 世界大百科事典 「譜牒余録」の意味・わかりやすい解説

譜牒余録 (ふちょうよろく)

江戸幕府官撰による大名幕臣等の系譜集成。《武徳大成記》(1686)編纂の際,幕府が諸家に命じて呈出させた家譜貞享書上)を,《寛政重修諸家譜》(1812)の編集に当たって集録したもの。前編60巻,後編40巻。1799年(寛政11)成立。当時若年寄で《寛政重修諸家譜》の編集総裁であった堀田正敦の撰。諸家の書上をかなり忠実に転写したものとみられ,体裁・表記等は不統一であるが,幕府官撰の系譜としては《寛永諸家系図伝》《寛政重修諸家譜》に次ぐ貴重な史料である。内閣文庫所蔵本の影印版(3冊)が刊行されている。
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百科事典マイペディア 「譜牒余録」の意味・わかりやすい解説

譜牒余録【ふちょうよろく】

江戸幕府官撰による大名や幕臣(ばくしん)等の系譜集成。総目1巻,前編60巻,後編40巻。1799年成立。《寛政重修諸家譜》編纂の資料とするため,同家譜の編集総裁であった堀田正敦(ほったまさあつ)が,1684年に諸家より提出された家譜(《貞享書上》)を転写させ,一書としてまとめたもの。《内閣文庫影印叢刊》所収

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