包括一罪(読み)ほうかついちざい

精選版 日本国語大辞典 「包括一罪」の意味・読み・例文・類語

ほうかつ‐いちざい ハウクヮツ‥【包括一罪】

〘名〙 ある一つの刑罰規定に触れる数個行為が、全体として一つの罪と扱われる場合をいう。たとえば、わいせつ文書数回にわたって販売した場合、窃盗犯人が一晩うちに同じ倉庫から数回にわけて同じ品物を盗み出した場合など、いずれも一個のわいせつ文書販売罪、または窃盗罪が成立することになる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の包括一罪の言及

【犯罪】より

… 次に,2個以上の構成要件該当事実が存在する場合でも,なお1罪として処理される場合がある。これを〈包括一罪〉と呼ぶ。その第1は,1個の行為から数個の構成要件に該当する結果を生ぜしめたが,軽いほうの犯罪は重い罪の実行に通常伴うものであるため,両者を包括して重い犯罪のみの成立を認める場合である。…

※「包括一罪」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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