北市町(読み)きたいちちよう

日本歴史地名大系 「北市町」の解説

北市町
きたいちちよう

[現在地名]奈良市北市町

芝辻しばつじ町の北にあり、「奈良曝」に「町役卅軒。百性町。芝辻町の北うら町。南都ニ而市の立初、此町なるゆへにゑびすの宮も有」と記す。中世奈良三市の一つ北市は鎌倉中期頃に一乗院郷に設立されている。享徳二年(一四五三)四月一三日に筒井勢が奈良に入って北市に陣取り、長禄二年(一四五八)七月二一日には、東大寺郷以下北市・今市いまいち水門すいもんの一向宗念仏衆の住屋二二間が六方衆により破却されている(経覚私要鈔)。「大乗院雑事記」文明六年(一四七四)九月二五日条に「夜前北市在家焼亡了」、同年一〇月一九日条には「北市郷」の名がみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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