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念仏 ねんぶつ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

念仏
ねんぶつ

仏を念じること。 (1) 法身の念仏 理法としての仏を念じること。 (2) 観念の念仏 仏の功徳や仏の相を心に思い浮べてみること。 (3) 称名の念仏 (口称念仏〈くしょうねんぶつ〉)  仏の名を口に称えること。念仏には,だいたい以上の3つがあるが,歴史的には,(1) (2) が先で,(3) はのちのものであり,時代が下るにつれて (3) が盛んになった。この称名念仏は,(1) (2) に比べ,劣ったものとされていた。それを法然,親鸞が最もすぐれたものとしたのである。念仏の対象は,単に阿弥陀仏だけではない。他にもいろいろな仏があるからである。それが念仏といえば,阿弥陀仏を念じることを意味するようになったのは,阿弥陀仏の信仰が盛んになり,称名の念仏が流布したためである。やがて念仏の方法としては,称名念仏が最も重要視されるようになった。

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デジタル大辞泉の解説

ね‐ぶつ【念仏】

ねんぶつ」の撥音の無表記。
「僧ども―のひまに物語するを聞けば」〈かげろふ・上〉

ねん‐ぶつ【念仏】

[名](スル)仏の姿や徳を心中に思い浮かべること。また、仏の名を口に唱えること。観仏称名浄土教では、阿弥陀仏を思い浮かべ、また、「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」と口に唱えること。特に後者をいう。

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百科事典マイペディアの解説

念仏【ねんぶつ】

元来は仏を念ずることで法身(ほっしん)の念仏(仏の理法を念ずる),観念の念仏(仏の相好(そうごう)・功徳(くどく)を念ずる),称名(しょうみょう)念仏(仏の名を唱える)とがあるが,今日では称名と同義に用いる。
→関連項目エイサー称名念仏仏教平安仏教

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世界大百科事典 第2版の解説

ねんぶつ【念仏】

仏・菩薩の相好や功徳を心におもい浮かべたり,またその名号を口に唱えること。前者を観想念仏といい,後者を称名(しようみよう)念仏という。念仏には釈迦,薬師,弥勒,観音などの念仏もあるが,阿弥陀仏の念仏が代表的で,ふつう念仏といえば,阿弥陀仏の相好やその誓願のことを憶念したり,〈南無阿弥陀仏〉の6文字の名号を口に唱えることをいう。阿弥陀信仰が興隆し,西方極楽浄土へ往生したいとの願望が強まるにつれ,念仏が往生のためには必須の行業であると考えられた。

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大辞林 第三版の解説

ねんぶつ【念仏】

( 名 ) スル
〘仏〙
仏の姿や功徳を心に思い描くこと。
阿弥陀仏の名を唱えること。浄土教では阿弥陀仏の名を唱えることにより浄土へ救済されると説く。ねぶつ。 「 -を唱える」 → 題目

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

念仏
ねんぶつ

ふつう阿弥陀仏を念ずること。仏の実相を観ずる法身念仏(ほっしんねんぶつ)、仏の功徳や相好を思い浮かべる観想念仏(かんそうねんぶつ)、仏の名を口に称える称名念仏(しょうみょうねんぶつ)などがある。日本では当初は観想念仏が中心だったが、10世紀頃からしだいに称名念仏が盛んとなり、観想を否定した法然の登場などによって、念仏といえば南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)と称えることをさすようになった。浄土宗では専修(せんじゅ)念仏を、浄土真宗では弥陀の本願他力(たりき)への信を強調し、時宗では名号(みょうごう)至上主義を特色とする。他面、民俗社会では早くより、念仏には追善・滅罪や死霊鎮魂の機能があるとされ、臨終や葬送、追善の仏事、彼岸や盆の行事などに用いられた。また芸能化した民俗念仏が各地に残留している。[伊藤唯真]

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世界大百科事典内の念仏の言及

【往生拾因】より

…1103年(康和5)の成立と伝える。念仏の一行は10種の因あるがゆえに,一心に称名念仏すれば必ず往生を得ることを10項目にわたって述べ,顕密諸宗と比較して,念仏は行住坐臥を妨げず,極楽は道俗貴賤を選ばず,衆生の罪もひとしく救済されると説き,これを〈念仏宗〉と称した。本書は念仏者たちの間に大きな影響を与え,競って書写されたといわれる。…

【往生要集】より

…3巻。〈往生極楽〉に関する経論の要文を集め,〈往生の業(ごう)には念仏を本となす〉という思想を明らかにした平安時代の浄土教信仰を代表する著書。〈それ往生極楽の教行は,濁世末代の目足なり。…

【大無量寿経】より

…なかでも第18願では,〈十方世界の衆生が心を専一にして(至心)深く信じ(信楽)極楽に往生したいと願い(欲生),わずか10回でも心を起こす(十念)ならば,必ず極楽に往生できる〉と説いている。この〈十念〉が10回の念仏と解され,中国,日本における念仏による往生の思想の根拠として重視されるにいたった。【末木 文美士】。…

※「念仏」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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