大火(読み)タイカ

デジタル大辞泉 「大火」の意味・読み・例文・類語

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精選版 日本国語大辞典 「大火」の意味・読み・例文・類語

たい‐か‥クヮ【大火】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙 ( 「だいか」とも )
    1. 大規模な火事。大火災。《 季語・冬 》
      1. [初出の実例]「この家は、すてに大火(タイクヮ)(〈注〉オホキナルヒ)のためにやかる」(出典:妙一本仮名書き法華経(鎌倉中)二)
      2. [その他の文献]〔列子‐黄帝〕
    2. 大規模に燃える火。
      1. [初出の実例]「或増劫、或滅劫、大火焼汝身」(出典:往生要集(984‐985)大文一)
    3. ( [ 二 ]の星が宵のうちに真南に在るのは旧暦の六月であるところから ) 夏の熱気。猛暑。
      1. [初出の実例]「大火已西流、郊墟涼気浮」(出典:常山文集(1718)亨・立秋雨)
  2. [ 2 ] 中国古代、天の赤道を十二分したその第十一。二十八宿の氐(てい)・房・心の三宿に当たる。心の主星がアンタレス。また、さそり座のアルファ星アンタレスのこと。中国では、これが南中したときを夏至(げし)としていた。火(か)
    1. [初出の実例]「歳次 子 玄星紀、析木、大火、寿星鶉尾」(出典:二中暦(1444‐48頃か)五)

おお‐びおほ‥【大火】

  1. 〘 名詞 〙 激しく燃える火。また、大火事。〔日葡辞書(1603‐04)〕

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世界大百科事典(旧版)内の大火の言及

【アンタレス】より

…ギリシアの軍神アレスArēs(ローマではマルスMars)が火星と結びつき,この星の色が赤いことや,火星がこの付近にやってくることから,ant‐Arēs(火星に対するもの)という名がついたのであろう。中国名は火(か),大火(たいか),火星などという。日本では赤星(あかぼし),酒酔い星などの名がある。…

※「大火」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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