十三井水(読み)じゆうさんいすい

日本歴史地名大系 「十三井水」の解説

十三井水
じゆうさんいすい

土岐町内土岐川西岸の十三河原の土岐川と豆沢まめざわ川との合流点から取水し、土岐町・明世あきよ町地区を灌漑する。近世には神篦こうの村・一日市場ひといちば村・寺河戸てらかわど村・戸狩とがり村・山野内やまのうち村の田四五町歩余を灌漑していた。開削の時期は不明だが、近世中期であろう。十三河原では慶長五年(一六〇〇)関ヶ原の合戦の折戦が行われ、小里勢戦死塚が築かれている。現在五輪塔一基が残る。井水の流路が五ヵ村にまたがり、しかも各村の支配領主が岩村藩領・尾張藩領・幕府領・旗本遠山領と入組んでいたため、水論はいずれも長期にわたっている。第一回は享保一五年(一七三〇)に土岐川の流れが東岸市原いちはら村側へ移ったことから神篦村と他の四ヵ村との間に起こっている(「神篦村口上覚」日比野文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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