千入(読み)チシオ

デジタル大辞泉 「千入」の意味・読み・例文・類語

ち‐しお〔‐しほ〕【千入】

何度染料に浸して染めること。
「くれなゐの―のまふり山のはに日の入る時の空にぞ有りける」〈金槐集

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「千入」の意味・読み・例文・類語

ち‐しお‥しほ【千入】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) ( 「しお」は染色などの時に液に浸す回数を表わす接尾語 ) 何回も染め液に浸して色を染めること。色濃く染めること。また、濃く染まった色や物。また、そのさま。千入染め。
    1. [初出の実例]「あまごろもちしほそむれどよとともにいろなき心いかでみせまし」(出典:賀茂女集(993‐998頃))
    2. 「十二ひとへの御小袖、紅のちしほの袴」(出典:御伽草子・鉢かづき(室町末))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android