千樹寺(読み)せんじゆじ

日本歴史地名大系 「千樹寺」の解説

千樹寺
せんじゆじ

[現在地名]豊郷町下枝

日吉山と号し、臨済宗永源寺派。本尊阿弥陀如来。観音堂と通称され、枝村えだむら観音として親しまれた。もと天台宗で、行基の開いた近江四十九院の一つといわれる。永禄一一年(一五六八)九月七日織田信長の兵火にかかり焼失、天正一四年(一五八六)当地の商人藤野太郎右衛門常実が再建したという。のち再び火災にあい移転したこともあったが、弘化四年(一八四七)藤野四郎兵衛良久が旧地に再建した。嘉永三年(一八五〇)永源えいげん(現滋賀県永源寺町)の一三三世江庵宗深を迎え、同派に属した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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