千里王子神社(読み)せんりおうじじんじや

日本歴史地名大系 「千里王子神社」の解説

千里王子神社
せんりおうじじんじや

[現在地名]南部町山内

千里浜に鎮座祭神彦火火出見ひこほほでみ尊ともいうが不詳。本地仏如意輪観音を祀る。熊野九十九王子の一で、千里王子跡として県指定史跡。「後鳥羽院熊野御幸記」建仁元年(一二〇一)一〇月一二日条に「自是又先陣過千里浜此所一町許、参千里王子」とみえる。宝暦一〇年(一七六〇)の御上ケ知南部組大指出帳(日高近世史料)によれば天正二年(一五七四)に造営され、また「百四年已前」のこととして「南竜院(徳川頼宣)様被成御神体御荘厳、被為仰付御紋御葵、彫物御座候、獅子壱対三ツ具足御寄進被為遊、其以後御絵馬弐枚被為懸候」とあり、この後も和歌山藩主の度々の参詣を受けたという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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