日本歴史地名大系 「千間土手」の解説 千間土手せんげんどて 広島県:福山市旧深安郡地区深津村千間土手江戸時代深津(ふかつ)湾干拓のために造成された堤。深津高地を中心とした地域に発達した沖積地に形成されたのが深津村であるが、その近辺は元和―寛永(一六一五―四四)頃までは海であった(福山志料)。正保元年(一六四四)福山藩主水野勝成は深津湾の埋立を計り、深津村王子端(おうじばな)から引野(ひきの)村梶島(かじしま)山に向かって土手を築こうとした。しかし「土手を如何様に築候而も忽に切れ候付、既に相止可申由被仰出」(備陽六郡志)、時の庄屋藤井庄五郎は塩崎(しおざき)大明神に祈願するように進言、正保四年土手が完成、新涯が成就した。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報