千駄塚浅間遺跡(読み)せんだづかせんげんいせき

日本歴史地名大系 「千駄塚浅間遺跡」の解説

千駄塚浅間遺跡
せんだづかせんげんいせき

[現在地名]小山市千駄塚

おもい川左岸の台地上に位置し、古代の下野国寒川さむかわ郡の郡衙跡と推定されている遺跡。昭和六一年(一九八六)以降数次にわたる調査によって、奈良から平安時代の掘立柱建物跡三五棟、基壇建物跡三棟、さらに建物を区画する溝が発見されている。掘立柱建物跡の多くは多量の炭化米が出土しているので正倉(倉庫)と思われ、しかも正倉は整然と配置され、正倉群を取巻く堀の一部も確認されている。この堀跡からは炭化米が炭化材とともに多量に出土している。また当遺跡から出土した墨書土器には、「寒川」「寒厨」「厨」と記したものがあり、ほかに円面硯・釘なども出土している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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